塾全協東通信「2022年2月号」を追加いたしました
塾全協東通信のページに
2022年2月号を掲載いたしました。御覧くださいませ。
–以下一部抜粋–
人類が経験してきた感染症との戦い
2022年を迎えました。コロナもこのまま収束するものと期待しておりましたが、今日1月18日現在、一日の新規患者数が東京都で5,185人、全国では3万人を突破し、過去最多を更新したとのことです。ただ救いといえば重症者数が多くなく、病床使用率が23.45%にとどまっていることです。でも油断の許さない状況です。
私たちは、この二年間、コロナ感染と対峙してまいりました。一昨年の2月にイタリアのヴェネチアの感染爆発を対岸の火事のような感じでそのドキュメンタリーを見ていました。
初めてヴェネチアに行ったとき、サンマルコ広場に通じる狭い路地に舞踏会用の仮面を売る店の多さに驚き、2度目に行った時は、その仮面の中に、真っ黒で鶴のように長いくちばしの異様な仮面が気になっておりました。そのドキュメンタリーの中でその異様な仮面の謎が解けました。それは、かつてペストが流行った時、医者が患者を診察するときに、感染しないように、くちばしの先に薬草をつめその仮面をかぶったとのことでした。
ヨーロッパの歴史は、その裏面史としてペスト感染との戦いがあります。感染を防ぐためペスト患者を城壁の町に閉じ込め焼き殺したということもありました。多くの文明が、突如世界の歴史から消失したのも、感染症が原因と言われております。
このコロナ感染も、本来なら、実は私たち現代の文明、経済を破壊しかねないことかもしれません。でも現状何とか崩壊することなく、維持できているのは、我々にとっては、予防接種による医学の進歩守られていることと、オンラインで授業が継続できるという科学技術の成果によることでしょう。しかしながら、この社会の不安が、そして大人の不安が、子供たちに影響しないはずがありません。中学1年生から入塾した生徒の顔は一度も見たことなく、マスクを通した表情です。生徒の気持ちに近づくのはなかなか困難です。しかし、あと少しと考え、忍耐して頑張らなければなりません。
コロナの感染がまだ話題にならない時、私たち夫婦は、長年の夢である船旅にその4月に出る予定でした。ヴェネチアのサンマルコの教会を背景に、夕日を浴びながら地中海の船旅をする計画でした。しかしながら、今はとてもそのような状況ではありません。再び行くことを夢見て、今日も頑張ります。
コロナが収束したら、したい事,行きたい所がいっぱいあることと思いますが、その夢の実現に向けてもう少し頑張りましょう。「艱難は,練達を生じ、練達は希望に至る。」